こんにちは!
S&F PARTNERSの福田です。
今回は、日本の教育事情、特に教育水準についてまとめていきたいと思います。
以下、今回のポイントになります。
・知識や技能の活用レベルを評価するPISAでは高評価
・知識や技術の習得度合を評価するTIMSSでも高評価
・学力がそのままビジネスにはつながらないことには注意が必要
日本の教育水準について、状況を客観的に見るために、定期的に実施されている、学習到達度調査(PISA)と国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)に注目します。
PISA・・・義務教育修了段階の15歳児の生徒が持っている知識や技能を、実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかを評価しています。読解力・数学的リテラシー・科学的リテラシーの3分野について、2000年以降、3年ごとに調査を実施し、2015年調査では科学的リテラシーを中心分野として重点的に実施しています。72か国・地域から約54万人が参加しています。
TIMSS・・・学校教育で得た知識や技能がどの程度習得されているかを評価する。算数・数学、理科の教育到達度を国際的な尺度によって測定します。調査は4年ごとに実施され、調査結果に基づいて教育方針が立てられます。PISAとの違いについて、TIMSSでは学校で習う内容をどの程度習得しているかを見ているのに対し、PISAでは学校で習った知識や技能の活用能力を見ている。
2015年に実施されたPISA調査では、日本は以下の水準に位置している。
科学的リテラシー:2位(1位:シンガポール/3位:エストニア)
読解力:8位(1位:シンガポール/2位:香港/3位:カナダ)
数学的リテラシー:5位(1位:シンガポール/2位:香港/3位:マカオ)
2015年に実施されたTIMSS調査では、以下のようになっている。
小学校算数:5位(1位:シンガポール/2位:香港/3位:韓国)
小学校理科:3位(1位:シンガポール/2位:韓国)
中学校数学:5位(1位:シンガポール/2位:韓国/3位:台湾)
中学校理科:2位(1位:シンガポール/3位:台湾)
このように、日本は先進国の中でも、両調査において比較的好成績を収めていることがわかります。各国がどの程度義務教育段階の学力を重視しているかによって順位は変動しますが、学力がそのままビジネスにつながるとも限らないのでその点には注意が必要です。
次回は、これらの結果を含む様々な状況を受けて、政府はどのような方針を打ち出しているのかについて見ていきます。
最後までお読み頂き有難うございました。